妄想老人日記

連載第41回:ここではない場所へ
ヘリベ マルヲ のプロフィール写真書いた人:ヘリベ マルヲ
2017.
05.28Sun

ここではない場所へ

前回twitterのアカウント認証を申請したらリジェクトされるまで数ヶ月かかりました。ちょっと改善すればいけるんじゃないかと考え、まいにち欠かさず無難そうなツイートをした上で申請してみたのだけれども、だめでした。どうやら申請した直後にリジェクトのメールが届いていたようです。ふだん確認していないメールアドレスなので気づくのが遅れました。前回が数ヶ月、今度は一瞬だった理由がわかりません。前回は埋め込みタイムラインをトップページから外した直後にリジェクトのメールが届きました。埋め込みタイムラインを使っていれば評価は違ったでしょうか。あるいは一度リジェクトされたらハードルがあがるのかもしれません。twitterは一般的にウェブ上での影響力を重視していて、利用者の人権侵害に対する苦情も、苦情の背後に数多くのフォロワーがついてさえいれば、筋が通っていようがいまいが受け付けるし、少なければどんなに深刻な暴力であってもリジェクトします。アカウント認証についてはフォロワー数はまったく関係ないといわれますが、ウェブ上でどれだけ重要視されているかは査定項目に入っているでしょう。ウェブ上での重要度を示すURLを五つ提示するよう求められることからも明らかです。Facebookページのアカウント認証が容易であった時期にまずそちらを取得しておき、そのURLを提示していれば多少は評価が変わったかもしれません。いずれにしてもこれ以上の努力はむだのようです。

このサイトは現在の方向性としては完成形に近いと思います。けれどももっとミニマルな個人メディアの形式にしてもいいような気がしてきました。具体的にいえばSocial Articlesを使い、BuddyPressのプロフィールページを軸にしてそこからタイムラインなりブログ記事なりを読みに行けるようにしたい。固定ページは自著紹介にとどめて本の紹介ページは廃止しようかとも思います。「似ている本」というつながりを見せるやり方はまちがってはいなかったはずです。検索流入も皆無ではありませんでした。長期的にはそれで自著へ誘導することもできたかもしれません。あるいはずっとつづけていれば効果が出るのかもしれないとも思います。しかしかかる手間に較べて得られる満足感は多くありません。おそらく意図はだれにも伝わりませんでした。「似ている本」を廃止すると検索流入の道が途絶えるし、読書の文脈を提示するすべもなくなります。一方で現状では、あくまで読書のつながりを示しているつもりではあるのだけれども、独立出版レーベルをうたいながらまったく無関係の本を載せているようにも見られかねません。であればいっそ自著にだけ絞って見せたほうがいいような気もします。

「人格OverDrive」でISBNを取得したのは失敗でした。英語名がしっくりこないし出版社名としてあまりよくありません。サーバを移転するついでにドメインも出版社名も変えようかと考えました。これまでに出版したものをすべて絶版にして筆名も……とさえ考えます。しかし出版社名を改めるならもう一度ISBNを取り直す必要が生じます。十万も自費出版に注ぎ込むのはさすがに頭が悪すぎる。ひと晩悩んでロゴまで試作したあげく現行のままでいくことにしました。ドメインだけは最後まで悩みました。personality-overdrive.pubとかpersonality-od.pubとかいうドメインも考えましたが長すぎます。いっそ開き直って現在のドメインで「ヘリマルドットコム」を名乗ることも考えました。手塚治虫風の書体でロゴをデザインして……うん、悪くないぞ、などと空想しましたが出版社名にはなり得ないのでやめました。出版社名としては変ですが、いまのもの以上に自分をいいあらわす言葉は思いつきませんし、ドメインも単純明快で力強いほうがいいと考えなおしました。99冊分のISBNも残っていることだし、いったんはじめたからには当分つづけます。サイトのつくりを簡略化するかどうかは、慌てて結論を出さないことにしました。


ヘリベ マルヲ のプロフィール写真

ヘリベ マルヲ

(へりべ まるを、1975年6月18日 - )作家。略称、ヘリマル。独立系出版レーベル「人格OverDrive」から代表作『悪魔とドライヴ』をはじめとする魔術的な作品群を刊行。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにてウェブディレクター・佐々木大輔氏から「注目の『セルフパブリッシング狂』10人」に選ばれた。